top of page

st
検索
『あなたの瞳に話せたら』のまなざしについて
映画に出てくる単にフォトジェニック的に美しいショットというのが僕は苦手だ。意味があったとしても時間経過や、登場人物の心象風景(そんなものが映せるということが原理的に僕にはわからない)、漠然と間がほしかったり、同カットの複数テイクを無理やりつなげるために利用される。あってもな...
2024年12月16日読了時間: 3分
閲覧数:33回
0件のコメント
『小さな声で囁いて』の大きな衝撃
ある種の映画は見た後、その後の人生で映画を見るという体験そのものを変容させてしまう力を持っている。映画とはこうやって見るのだと、映画そのものから教えられる。僕は映画研究者でもなければ、映画批評家や評論家ともまた違うので、映画史的にどうだということには無責任な私的な立場からい...
2024年10月27日読了時間: 4分
閲覧数:34回
0件のコメント
『ここにいることの記憶』についてそろそろなにかを書こうと思う
川部良太監督『 ここにいることの記憶 』はいつ見ても僕に強かなダメージを与える。最初に見終わったときには絶望的な気持ちになった。そのときに自分が悩んでいたことに、真正面から、そして到底自分では思いつかないような映画の作り方で、一つの解答を得ていたと思ったからだ。そのときの衝...
2024年10月9日読了時間: 5分
閲覧数:30回
0件のコメント
太田達成監督『石がある』
今、映画が生成されている。そのポロっと産み落とされた映画の瞬間を撮り逃さんとしてカメラがそこに位置している。バザン=諏訪が出す 例え に「岩の映画」と「レンガの映画」がある。川の向こうに行こうとして、レンガで橋をかける(そのために設計し、施工しする人達がいる)映画の撮影行為...
2024年9月19日読了時間: 2分
閲覧数:19回
0件のコメント
『マミー』分断している壁について
『 三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 』のような当時の映像資料に現在のインタヴューが入るという構成であろうと勝手に決めつけていた私の気持ちは、その冒頭から続く地域の方々の音声だけの会話が続く画面に「何か違うぞ」という期待感に変わった。『 マミー...
2024年8月8日読了時間: 4分
閲覧数:27回
0件のコメント
野田真吉の真信について
山形国際ドキュメンタリー映画祭2023に参加していた。僕は『新日本地理映画体系』シリーズ以外の全てのプログラムに参加し、もう今回は野田真吉を見に山形まで来ましたって感じで、その合間に別のプログラムをちょこちょこ見ていた。そんな野田真吉映画漬けの日々だったので、彼の職人的な意...
2023年10月12日読了時間: 4分
閲覧数:34回
0件のコメント
「オモウマい店」を見て蓮實重彥のことを思う
「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」という番組が大好きでHuluで全話見ている。これは本当にテレビで今まで見たことのないような画面が溢れている。単なる一般の人が巨大なソフトクリームを食べ始めて食べ終わるまでを1カットでずっと見せたり、旅行中の町中華を営む夫婦とか、テレ...
2022年10月17日読了時間: 4分
閲覧数:40回
0件のコメント
杉田協士監督『春原さんのうた』
『春原さんのうた』というのは「1=1」という等式を保ち続けようとする映画だ。私とあなたは同じ。そのことをひたすら繰り返している。そう確認することで見ている私たちもそこにいることを許される。 マグカップから植物に水を与える。その水の余りを自分も飲む。このとき水が「=」となって...
2022年7月2日読了時間: 2分
閲覧数:21回
0件のコメント
『MADE IN YAMATO』
中学時代の同級生、荒井くんのことを急に思い出した。とても無口だった彼は滅多に話さなかった。背が高くてスラッとした感じだった気がする彼は、塾で解答をふられたときだけボソッと喋るのだ。しかしその声は普段出し慣れていないせいか少し甲高いような、吃るような、恥ずかしいことを話してい...
2022年7月2日読了時間: 2分
閲覧数:23回
0件のコメント
佐々木想監督『鈴木さん』
監督の過去作をいくつか見たことがある私にとって『鈴木さん』は久々に”佐々木想調”を見ることができた感動の想いで一杯だ。施設から自転車で走り出すいとうあさこを見て、ああ、佐々木想映画とはこういう感触であったのだということを再認識する。...
2022年7月2日読了時間: 1分
閲覧数:10回
0件のコメント


『ドライブ・マイ・カー』断絶を知ることについて
終戦日近く、あるテレビ番組を見た。戦争体験者の言葉を、元アナウンサーで若い朗読の上手な方が、戦争体験者になり代わり、読んでいる映像である。その方は感情を込めた話ぶりで戦争体験者の言葉を上手に読み、会場にいる小学生達に聞かせていた。僕は真剣に読んでいたその人には大変申し訳ない...
2021年9月27日読了時間: 6分
閲覧数:79回
0件のコメント
『右側に気をつけろ』音楽の生産について
『右側に気をつけろ』について書こうと思う。多分僕はこの映画をゴダール作品の中で一番見ている。そして時折猛烈に見返したくなる。なんで『右側に気をつけろ』なのか...これが『気狂いピエロ』や『愛の世紀』ならまだしも(まだしも?)よりによってなんで『右側に気をつけろ』なのか、さっ...
2020年12月11日読了時間: 3分
閲覧数:42回
0件のコメント
批評:「きらめく拍手の音」夫婦の習慣について
下記記事は2015年10月14日にこちらで公開したもののBUです。 ドキュメンタリーは嘘をつく。目の前で戦争の記憶を話している男が、実は戦争を体験していなくても構いはしない。問題は、映画を通じていかに見せるかである。その点からして、イギル・ボラ監督作「きらめく拍手の音」には...
2020年9月20日読了時間: 2分
閲覧数:10回
0件のコメント
批評:「訪問、あるいは記憶、そして告白」を オープニング上映することについて
下記記事は2015年10月14日にこちらで公開したもののBUです。 「訪問、あるいは記憶、そして告白」を オープニング上映することについて たかはしそうた 何の気なしに歩いていると、たまたま通った道のそばの公共施設で映画を上映するという。せっかくだからと中に入り、どこの国の...
2020年9月20日読了時間: 4分
閲覧数:3回
0件のコメント
批評:ブロンコ・ビリー 西部劇であることの必要性について
下記記事は2015年2月18日にこちらで公開したもののBUです。 どの映画にも当然のように映っていながら、まるで映っていないかのように扱われているモノがある。映画だけではない。私たちの暮らしにはそんなものが山のようにある。しかしそのあまりにも当然すぎて見逃していた細部が、ふ...
2020年9月20日読了時間: 5分
閲覧数:9回
0件のコメント
bottom of page