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悪口はセンスだ

  • 執筆者の写真: Sota Takahashi
    Sota Takahashi
  • 2022年7月13日
  • 読了時間: 2分

 センスのない悪口は聞くに堪えない。

 前々から思っていたことで、センスのない悪口言う人っているんですよ。端的に言うとヘイトスピーチを言う人のことで、けっこういる。僕の妹がそういうタイプで本当に嫌だ。


 ヘイトスピーチって最近では人種差別的な発言ばかりが取り沙汰されるけれど、数年前まで、僕の記憶だとBlack Lives Matterあたりまでは「自分の力では変えることができないことを誹謗中傷すること」という意味合いが大きかったように思う。だから例えばチビ、デブ、ハゲ、ブスとか外見に関わることもヘイトスピーチになる。読んでくれている人の周りにもいるんじゃないかしら。「ムカつくよなあのハゲ」とか言う人。本当に嫌だ。だって本人そのこと変えられないんだよ。そういうところを揶揄して言うのは本当に悪口としてセンスがない。絶対に自分が勝てるわけだから。もし背が高い人が背の低い人を「チビ」と言うとき、言われた人は、というか僕も身長170センチ以下なのでチビなんだけれど、今更絶対に身長が伸びるわけでもないからどうしようもなくなるんだよね。どんなに反論しても僕の身長は伸びないし。何か口論になったり喧嘩になったときにこうしたヘイトスピーチを出されると、もう反論する気持ちもなくなってしまう。どんなに話したとしてもヘイトスピーチを出されると、もう絶対に僕の言うことを理解するつもりがないんだなと思ってしまう。僕の心の中でその人に「差別主義者」の烙印を押してしまう。


 けど本当に、本当にいるんだよな。例えば、すごく細かいところをしつこくネチネチ言う人に対して「あのデブ」とか言う人。こっちはネチネチしている部分に対してはイライラしているけど、外見に関しては全く何とも思っていない。そういうヘイトスピーチ言っている人にうっかり同調してしまうと自分までそう思っているかのように扱われてしまう。おれはそういうダセェ悪口を言いたくないんだ!

 「人種差別は良くない」ということを言っている人でも、なぜか「ハゲ」なら言っていいことになっているらしく、言っているのを聞いたことがある。


 言うならセンスの良い悪口を。絶対に変えられないところを責めるヘイトスピーチではなく、言われた相手が反省し、改善していくことができる相対的な責め方をすべきだ。悪口を言う自分が逆に間違っていたのではないかと、言いくるめられる危険性の中に身を晒すことが、悪口を言う側の倫理だ。

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