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スボティツァはトマソンが少ない

  • 執筆者の写真: Sota Takahashi
    Sota Takahashi
  • 2023年1月12日
  • 読了時間: 1分

 昨年ひょんなことからトマソンを探すことにはまっている。これまでもいくつか見つけてきた。もしご興味がある方は今年発刊予定の失格ZINE5号を読まれたし。


 今僕はセルビア北端の町スボティツァに3年5ヶ月ぶりに来ている。この町はトマソンが多そうである。建物は築年数が長そうで、レトロで味のあるものが多い。修復されていない塗装の剥がれがほっぽらかしにされているのは普通である。舗装されている地面もボコボコしている。


 が、僕の予想に反してトマソンはなかなか見つからない。きっとあるはずだと思っていたのだけれど、意外と多くのものはファンクショナルである。一体これはどうしたものか。『超芸術トマソン』には梅本洋一さんのパリからの投稿が掲載されているので、パリにはあるらしい。しかしここにはない。空き家や空きテナントはたくさんある。が、トマソンはない。


 トマソンは言ってみれば都市の「無駄さ」を楽しむ遊びである。ぱっと見カッコつけているように見える中にある野暮さを発見していく。この町の建物には無駄がない。「粋」である。

 その美しさに僕は惚れ込んでいる。

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