top of page

昼食小話

  • 執筆者の写真: Sota Takahashi
    Sota Takahashi
  • 2024年4月16日
  • 読了時間: 1分

腹が減って三宮あたりで安い飯屋を探していた。ウロウロ歩いていると「カツ丼 500円〜」と書かれている店を見つけた。500円ならいいじゃないかと思って入店し、メニューを見ると、500円なのは「ミニ丼」というものらしく、並盛りにしようとしたら値段が上がるという。僕はこういう商売の仕方が嫌いだ。てっきり並盛りが500円かと思うじゃないか。百歩譲って「小盛り」が500円か。なんだ「ミニ丼」とは。並盛りなら「大体これくらいかな」という加減を予想できるものの、「ミニ丼」ではおおよそのサイズもわからない。そんなことができるなら「フォアグラ 500円〜」と書いて、500円で食べられるのはチョビっとということもできる。無性に腹が立って、ムキになり、ミニ丼を食べることにした。出てきたのは半チャーハンより更に少ないくらいの米の量。まったく腹立たしい。せっかく昼食用と思って入ったのに、またお腹が空いてしまうじゃないか。そんなことを思いながら食べると、もともと少食だということもあり、意外と空腹は満たされた。むしろ食べ過ぎなくて良かったと思えるちょうどいい具合だ。二度と来るものかと思いつつ出て、数日後の今、あれくらいの昼食がちょうど食べたくなっている。おしまい。

最新記事

すべて表示
価値観が壊れるとき

僕が茨城県土浦市に住んでいた小学校3年生のときの担任の先生は、今思うとなかなか問題な先生であった。基本的に不機嫌で、その不機嫌さで子供達に八つ当たりする。朝、先生が教室のドアをバン!とでかい音をたてて入ってくる。僕を含めたクラスメイト達の背中がビシッと伸びる。「チッ」と舌打...

 
 
 
したくない遭遇としたい遭遇

「顔を持ってかれる」らしい。何かの比喩ではない。文字通り、顔を持っていかれるのだそうだ。熊に襲われると。  長野県木曽町にいる。ありがたいことに7〜8月はここで滞在をしながら短編映画を撮るという小さなプロジェクトを始めることができた。それもこれも昨年の今時分に神戸に滞在をし...

 
 
 
出会いについて

「 『なぜ勉強するの?』と子どもに尋ねられて困った大人たちへ 」というブログ記事を読んでいた。もし子どもに聞かれたらなんと答えようか、子どもなんていないのにそういう妄想をするのが好きだ。その記事にはこう書いてあった。「子どもが『何のために勉強するの?』と尋ねた時点で、彼らは...

 
 
 

コメント


© 2020 Sota Takahashi

​st

bottom of page